カナダでは普通、中学校や高校といった名称は使わず、グレードという学年の呼称を使います。通常の州立の大学へは、グレード12といって日本の高校3年生程度の学力が必要で、技術系や工業系となるとグレード11といって、高校2年生程度の学力で入学できる分野があります。
カナダ・ブリティッシュコロンビア州の大学には、
Community College / University College / University と呼ばれる3種類の学校が存在します。
Community College(コミュニティーカレッジ)はその名のとおり、地域密着型の教育システムで、様々な職業訓練や実社会において即戦力となる技術を習得することができます。
同じキャンパスで、身体障害を抱えている学生の社会参加プログラムをはじめ、デザイン・音楽・社会福祉・カウンセリング・ビジネス・幼稚園の先生・コンピューター・自然環境・大工・電気・設計などなど、全ての学生が同じキャンパスで一緒に勉強する点は大変魅力的です。
生涯教育が成功している理由のひとつに、このように豊富なプログラムを、居住している地域にあるキャンパスを利用して、通信・夜間・パートタイム・フルタイム・衛星中継など、これまた色々な形で単位を取得できるようにしている点、それぞれのライフスタイルにあわせて学習することができる点があげられるでしょう。
そして、このCommunity Collegeで勉強した後、もっと理論的に研究を行いたい場合は、4年制の大学に編入する学生も多く見られます。
University College(ユニバーシティーカレッジ)は、比較的新しい教育システムで、4年制大学が数少なく飽和状態であることから、その緩和を目的として作られました。現在では、大規模なカレッジでも、4年制の学位を取得できるようになっています。
カレッジに入学して、その後そのまま同じ学校で4年制に編入できるため、4年制の学位を持つ人口の増加への期待感と、カレッジとユニバーシティーの両方のプログラムを取得できるという点で、地域社会でも幅広いニーズに応えられるという利点を備えています。
University(ユニバーシティー)は、カレッジに比べると実社会に直接役立つ知識というよりは、理論や研究を行う場所です。社会改革、都市開発、産業発展を行ううえで、理論を追求し、実証研究を行うことは大切です。
評価の仕方も、文系学科では論文・テスト・課題発表・授業参加・発言などが織り交ぜてあり、実力を複合的に、また知識を応用活用できるように思考力も養います。理系学科のほとんどは、課外授業やLABと呼ばれる実験室での実習があり、教科書からではなく体験的にも学習します。
また、終了資格・取得学位は以下のとおりです。
参考までに、カナダブリティッシュコロンビア州にある州立の学校をリスト化してみました。どのような学校なのか、あなた自身の目で確かめるのも、良いかも知れませんね。